Q.令和2年分の所得税確定申告の改正点や注意すべきことはありますか?

A.令和2年分の所得税確定申告から適用される主な改正点には以下のようなものがあります。

・青色申告特別控除の引き下げ
・基礎控除の引き上げ
・配偶者(特別)控除などの所得要件の緩和
・ひとり親控除の創設、寡婦(夫)控除の見直し

また、令和2年分の確定申告では、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、国や地方公共団体から支給された給付金等のうち、所得税の申告が必要なものについて、申告漏れがないよう注意が必要です。

(1)青色申告特別控除が65万円から55万円に引き下げ

現行65万円の青色申告特別控除が、令和2年分の所得税より55万円に引き下げられます。ただし、e-Tax による電子申告又は電子帳簿保存を行うと、引き続き 65万円の青色申告特別控除が受けられます。

(2)基礎控除が10万円引き上げ

基礎控除が現行の38万円から48万円へ引き上げられます。ただし年間の合計所得金額が2,400万円を超えると控除額は逓減し、2,500万円を超えると基礎控除は0円になります。

(3)配偶者(特別)控除、扶養控除などの所得要件が緩和

(2)の基礎控除額引き上げに伴い、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除の合計所得金額の要件が、現行の38万円以下から48万円以下に引き上げられます。

今回の改正では、給与所得控除についても10万円の引き下げがありますので、所得が給与所得だけの場合、その年の給与収入が103万円以下であれば、配偶者控除が受けられるという基準は変わりません。

(4)ひとり親控除の創設、寡婦(夫)控除の見直し

その年の12月31日の現況で、婚姻をしていない又は配偶者の生死の明らかでない一定の人のうち、

①その人と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる一定の人がいないこと
②生計を一にする子がいること
③合計所得金額が500万円以下であること

上記の三つの要件の全てに該当する場合、35万円の控除が受けられます。

ひとり親控除の創設により、未婚のひとり親が控除対象となります。これに伴い、特別の寡婦控除35万円と寡夫控除は廃止されました。

(5)国や地方公共団体から支給された給付金等の申告

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、国や地方公共団体から支給された給付金等には、事業所得等として所得税の申告が必要なものがあります。主なものには、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金等があります。給付金毎の課税関係を確認し、申告漏れのないよう注意が必要です。

参考
持続化給付金には課税されるの?(R2.12月号掲載)

詳しいことは税務の専門家である税理士にご相談ください。