Q.  現在当社は新たに事業所を設け、本社から出向させています。そこで月に2回くらいは家族との時間を作ってもらうため、帰省旅費を支給しようと考えていますが、その支給金額に所得税がかかるのでしょうか?

A.  会社が支払う単身赴任者に対するいわゆる帰省旅費は、職務の遂行に必要な旅費の費用とは認められず、原則給与等に該当し、所得税が課税されることになります。

解説

1.給与となり、所得税が課税されます。

会社が支払う単身赴任者の帰省旅費は、帰省手当などとして一定額を支給する場合や、年に何回などの上限を設け実費精算する場合も、その帰省旅費は職務の遂行に必要な旅費として支給されるものではなく、手当と同様の性質のものと考えられるため給与等に該当し、所得税が課税されることになり、他の給与と同様に源泉徴収を行う必要があります。

2.会議等にあわせて帰省した場合の帰省旅費は、所得税非課税となります。

単身赴任者が職務遂行上の理由から旅行する場合に支給される旅費については、これに付随してその者が留守宅への帰宅のための旅行をしたときであっても、その旅行の目的、行路等からみて、これらの旅行が主として職務遂行上必要な旅行と認められ、かつ、その旅費の額が非課税とされる旅費の範囲を著しく逸脱しない限り、非課税として取り扱って差し支えありません。 

なお、次のことに留意する必要があります。

(1)この取扱いの対象になるのは、単身赴任者が会議等のため職務遂行上の必要に基づく旅行を行い、これに付随して帰宅する場合に支払われる旅費に限られること

(2)この取扱いは、その性質上、月1回などの定量的な基準で非課税の取扱いをするということにはなじまないものであること。

(3)帰宅のための旅行は、職務出張に付随するものであることから、その期間や帰宅する地域等には、おのずから制約があること。

3.非課税とされる旅費の範囲

非課税とされる金品は、旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路もしくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいいますが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定にあたっては、次に掲げる事項を勘案するものとします。

(1)その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。

(2)その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。

 

詳しいことは、税務の専門家である税理士にご相談ください。